魔術の香り

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    前回の記事(→こちら)の続きとなるものですが、今回の記事だけでもほとんど独立して読めるものにするつもりです。

    今回は皆様に対する問いかけから始めてみます。

    マジックと聞いて皆様はどういったものを思い浮かべるでしょうか。

    是非、一度考えてみてから続きを読んでみてください。

    マジックといって思い浮かぶもの。

    例えば……

    ハトが出てくる?
    それともトランプで何か華麗な技を披露する?
    何かが出現したり消えたりする、変化する?

    おそらくそういったものを思い浮かべると思います。

    これらの例は、私が実際にお客様に伺った経験から多かったものでもあります。


    ではさらにマジシャンと聞くと、皆様は燕尾服とシルクハットを身につけたイメージを思い浮かべるかもしれません。

    でも、実はそのスタイルは19世紀に生まれたもので、比較的新しいものなんです。

    それ以前は、まさに魔術的とも言える衣装やスタイルでマジシャンは実演をしてきたようです。
    まさに「魔術師」といった感じだったのでしょう。

    当時の正装であった燕尾服を着たマジシャンが登場したことは画期的でした。

    これ以降、マジシャンはたとえ派手であってもスタイリッシュな姿が基本となってきたように思います。

    華麗な動きで空中からカードを取り出すマジシャンの姿も、燕尾服のような姿だから絵になるのかもしれません。


    こういったスタイリッシュで癖のない純粋なものを本格マジックと呼ぶとすれば、私の目指しているものは変格マジックと呼ばれるかもしれません。


    このブログで魔術道具として挙げているように、私はマジックの実演の中でペンデュラムやタロットといったものを使います。

    こういったものを使ったりしながら占いの要素を組み合わせたマジックを実演します。

    マジシャンらしくトランプを扱いながらも、不思議なストーリーを秘めた事柄を実演することがあります。

    さらに、皆様の心の内側(時には記憶など)に関わるような事柄を中心にしたものを実演することもあります。

    最初に書いたマジックのイメージを思い浮かべる方から見ると、私のパフォーマンスは奇妙な味わいをもったものに感じられるかもしれません。

    本格マジックから外れた変格らしい感覚をおぼえるかもしれません。


    実はそこには、スタイリッシュな本格マジック以前の姿を現代に呼び起こしたいという私自身の強い願いが反映されています。

    そして私は変格マジックと自らのものを位置づけながらも、実際には本格も変格も問わない普遍的なマジックの力強さを信じ求めています。

    その力強さというのは、あたかも薔薇が色褪せてしまった後にも残る香りのようなものかもしれません。

    たとえマジックというものをよく知らない人でも即座に感じられるような、素朴で原始的な香りとでも言えるものがあると思います。

    そんな、言うなれば魔術の香りというものが、マジックの中には潜んでいるように思うのです。

    それはこちらで私の「魔術」の核として書いた「驚きのような感情を皆様に提供して、不思議を皆様と共有したいという気持ち」の延長上にあるものです。


    色物のようでありながら、何か根本的な事柄をあらわにしているようなものが好きです。

    私のパフォーマンスが、皆様にとってそういったものとなることを常に願いながら、私は実演をしています。

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