別世界の鉱石(長野まゆみ『鉱石倶楽部』)

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    鉱石に魅力を感じ始めたのは、随分と大きくなってからのことでした。

    その魅力は一言で語れませんが、長野まゆみの『鉱石倶楽部』は新たな魅力を付け加えてくれた本でした。

    「石から生まれた18の物語」という一編では、18の鉱石についてそれぞれ6ページずつ、物語と解説と写真の一セットで紹介しています。

    それぞれ取りあげられている鉱石の名前は次のとおりです。
    葡萄露、氷柱糖、蛍玉、蜜雲母、薔薇石、……。

    どれも聞いたことがないものだと思います。


    「葡萄露(ぶどうつゆ)」と呼ばれる鉱石はこう解説されています。

    房状の六角果をつける蔦性鉱物。天然ものと、栽培ものがある。水分量は高く一カラットあたり、一オンス以上で……発酵させた果実酒の人気が高い。これを菫星酒(ヴィオラ)と呼んでいる。もちろん、摘みとったそのままを食してもよい。夜露が滴る真夜中に味わうことができれば最高である。

    これ、何について書かれたものかわかりますか。

    実は紫水晶、アメジストのことなんです。

    『鉱石倶楽部』では、鉱石があたかも別世界の様々な素材のように扱われています。

    上で引用した文ではアメジストが果実のように、他の鉱物もお菓子の素材や薬として使われるもののように書かれていて、写真を見ていると本当に甘い感覚におちいってきたりします。

    摘みとった直後のアメジスト、きっと別世界では本当に美味しいものなんでしょうね。

    最初の一編である「ゾロ博士の鉱物図鑑」もその別世界を予感させる物語になっていて、とても素敵です。


    私にとって鉱石の魅力の一つは、やはり魔法を含むファンタジーを感じさせるということにあるんだと思います。

    そういえば私が使っているラベンダーアメジストのペンデュラム(→こちら)との出会いの際にもそういう気持ちを抱いていました。
    ペンデュラムがマジックから魔術への媒介となると過去の記事では書きましたが、本当は鉱石にも同じ感じをもっています。


    やはり別世界に繋がるものには魅力を感じてしまいます。
    そして別世界へと繋がる感覚を共有したい、そう考えています。


    鉱石倶楽部 (文春文庫)鉱石倶楽部 (文春文庫)
    (2005/02)
    長野 まゆみ

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